汗をかく部分は一つというわけではありません。
ちなみに体全体にあるエリクリン汗腺から流れる汗は普通の汗といわれています。
そしてアポクリン汗腺から流れる汗はフェロモン分泌の働きがあると言われています。
アポクリン汗腺は直径が4ミリほどで、エクリン汗腺のほぼ10倍の大きさがあります。
そのためエリクリン汗腺が小汗腺と呼ばれるのに対して、アポクリン汗腺は「大汗腺」と呼ばれています。
そしてエリクリン汗腺よりも皮膚の深い部分に存在していることも大きな特徴になります。
アポクリン汗腺の働きと臭いとは
アポクリン汗腺は開口部が毛穴につながっています。
ちなみにアポクリン汗腺の分布部は決まっており、エリクリン汗腺と違って全身に分布しているというわけではありません。
アポクリン汗腺が分布しているのは、耳、腋の下、乳首、おへその周辺、陰部にのみ分布しています。
ちなみに頭部にはアポクリン汗腺は存在していません。
アポクリン汗腺から分泌されてるにおい汗は水分のほか、脂肪やタンパク質、色素、蛍光物質、尿素、鉄分、アンモニアなどがふくまれています。
また汗に粘り気があるのが特徴で色も乳白色をしています。
そのためエリクリン汗腺から出る普通の汗と比べると粘り気があり、一度分泌されると24時間ほどは活動を休止してしまいます。
そのため体温調節に役立つ汗ではないというのがわかると思います。
アポクリン汗腺が活発に活動する条件とは
この汗の働きについてはまだ明確に決まってはいませんが、性的興奮のほか、ストレスや精神的な緊張などでも分泌されることがわかっています。
このことによりフェロモン分泌のための器官ではないかと推測されているのですが、ワキガが発生する時期が思春期以降ということで、アポクリン汗腺が活発になる時期と同じになります。
アポクリン汗腺は太古の生物としての営みの名残りだといわれています。
しかしすでに人間は繁殖期というのは持ってないです。
そのためフェロモンで一斉に異性へアピールする必要はなくなりましたが、むしろ体臭を好まなくなった日本人にとっては邪魔な存在になってしまったと言えると思います。
手術でアポクリン汗腺を切除しても問題ないのは、現代では必要ではない器官だからです。
ただ日本と違って欧米などでは体臭をセックスアピールの一つとしてとらえている向きがあり、海外では若干のフェロモンとしての役割を果たしていると考えられるかもしれませんね。
※フェロモンの臭いとの関連性について
アポクリン汗腺は体臭が発生すると言われている部分に汗腺があるので関連性があるのではと言われている汗腺になります。
まずは汗の仕組みの一つであるこのアポクリン汗腺のことを頭の片隅に入れておいてください。